THSC自然探索


伊豆ヶ岳 標高851m  古御岳(こみたけ) 標高830m 高畑山 標高695m 子の権現(ねのごんげん) 標高640m

2012年5月13日  高低差約640m 歩行距離、約13.5km  奥武蔵

正丸駅⇒馬頭観音⇒五輪山⇒伊豆ヶ岳⇒高畑山⇒天目指峠⇒子の権現⇒西吾野駅 mapion地図

 2月の自然探索で伊豆ヶ岳(いずがたけ)851.4mに登頂しました。4月の棒の嶺でメンバーの健脚ぶりを見て、いずれは「伊豆ヶ岳から子の権現」の里山ミニ縦走コースで自然探索ワークを行いたいと思いました。ハードコースになればなるほど感覚が強くなり、自分の心や体と繋がります。そして、心や体のメッセージを受け取り、時には不快に耐え、時には不快を乗り越える為のセルフコントロールを行い、フラストレーショントレランス(欲求不満耐性)を育て、生きる力を高める良いチャンスになります。
 秩父の里山は、緑が生い茂る季節になると、暑さと眺望が悪くなるのとで、5月位までが適切期と判断しました。秋よりも陽の長い春がお勧めです。このコースでメンバーに打診したところ、数名の参加希望があったので、急遽、今回の自然探索で募集をかけてみました。 向上心と行動力に溢れるメンバー達は、全員無事完歩し、達成感と充実感を味わいました。
 正丸駅の駐車場は、8時過ぎで既に満車近くになっており、次々と車が入ってくるので、急いで売店に走り駐車場を確保します。駅に電車が到着すると、駅前広場はリュックを背負った人達でいっぱいで、トイレは渋滞になりました。伊豆ヶ岳の人気の高さが分ります。
本日の自然探索は、ここ正丸駅より伊豆ヶ岳を経由して隣の西吾野駅まで縦走するコースです。およそ、13kmを6峰越えて歩きます。
 まず、最初のピークは五輪山です。この山は登らなくても伊豆ヶ岳に向かうことができます。意欲溢れるさわやかなタミ―となめちゃんは、さいたま教室の仲良し組です。30代の若く力強いメンバーで、チャレンジ精神旺盛です。彼らがいるとグループ全体に活気が出て、皆、元気になります。

 男坂と女坂に分れます。今回は、沢山の人が男坂を登っています。落石があるので、登る人は互いに気をつけなければなりません。結構な急斜面を鎖を使って登っていきます。ちょっとしたクライミング気分です。クーミンとタミ―は二度目の男坂で余裕の登りです。くーちゃんとなめちゃんは、前回、雪の下りで泣かされた女坂の登りにリベンジです。ここでは、それぞれの課題に向けてチャレンジ精神を養います。伊豆ヶ岳山頂で合流します。伊豆ヶ岳の山頂は、沢山の人で賑やかです。本日の伊豆ヶ岳は通過地点なので、記念写真だけとって先を急ぎます。
 思ったより早く伊豆ヶ岳を通過です。10時過ぎたばかりですので、昼食は2ピーク先位と予測します。とにかく、先が長いので行けるところまで行こう!とメンバー一同とても積極的な姿勢です。
 それにしても、伊豆ヶ岳から古御岳へ向かう下りは、急斜面です。このあたり方、タミ―のお腹すいたコールが始まります。食欲が旺盛になるというのは、健康な証拠です!時間も早いということと、他のメンバーはまだお腹は大丈夫だということでしたので、我慢して頂き、先へ進みます。
 
プチアドバイス:お腹が空くと気力も落ちるので、こんな時は「ウイダ―インゼリー」などがお勧めです。(ちなみに、タミ―は他のグループとコミュニケーションをとりながら、心の栄養補給をされていて、とても元気でした)  
 伊豆ヶ岳から勿体ないくらい下りてから再び登ると、三つめのピークの『古御岳』です。伊豆ヶ岳で「写真を撮りましょうか?」とお声がけ頂いた単独のおじさんに再びお声がけを頂き、全員で記念撮影です。皆さん、まだまだ、元気で意欲が感じられ、実力と共に頼もしさを感じます。 
 古御岳を下りると、逆回りから縦走(伊豆ヶ岳を経て武甲山へ)してきた、小林隊長と山仲間のオーマイさんとすれ違います。記念写真と安全祈願を交わし、お互いの目的地に向かいます。
 4つ目のピークは、高畑山です。案内版には、「ナローノ高畑山」と書いてあります。ここにも、大勢の人が休んでいます。昼食に丁度いい時間になりましたので、予定通りここでお昼を取る事にします。5月とは言えども、日蔭は以外に寒く日にあたるところを探しての昼食です。体も心ものんびりと休めます。ここで、半分くらい来たのでしょうか・・・。
 『天目指峠』に差し掛かります。ここから子の権現までの登りは、急登が続きます。疲労が溜まってからの急登にメンバーは無口になり、自分の仕事にもくもくと打ち込みます。ひたすらひたすら登っては下り、登っては下りといくつかの小ピークをアップダウンします。タミ―となめちゃんは、ステッキも使わず余裕の歩きぷっりです。くーちゃんは、一定のペースで着々と登ってきます。「継続は力なり」とは言いますが、自分のペースをしっかりつかみ、いつの間にかタイムもアップしています。
 振り返ると、先程登ってきた伊豆ヶ岳や古御岳の山波が見渡せます。「こんなに歩いて来たんだ」と、その距離をはっきり実感し、自力に感動です。鐘の音が聞こえてくると、子の権現が近くなってきたのが分ります。
 ようやく、最終地点の「子の権現」です。子の権現は足腰を守る神様が祀られており、多くの参拝客が訪れるようです。メンバーは、じっくりと健脚の御礼と今後の祈願をします。
とり
 金のワラジの前で記念写真を撮ります。このワラジは、日本一の重さのワラジだそうです。
 皆さんの精神も、それぞれの日本一の人生を歩む素晴らしいワラジとなってご活躍できますよう、心よりお祈りいたします。
 子の権現の高台に、大きな鐘があります。メンバーは、一人一人丹精込めて鐘を鳴らします。早く叩くと火事の合図になってしまうそうで、間隔をあけて叩きます。
 子の権現のビューポイントで、恒例のヤッホーです。(この写真は、タミ―自作) 西吾野駅に向かって、いよいよ山を下ります。道なりに沢山の「シャガ」の花が咲いています。一時間に二本しかない電車にタイミング良く乗れるよう、やや速足で時間を稼ぎ調整します。
 民家が見えてきました。ゴールデンレトリバー犬を散歩させていたおじさんが、カエルの卵と魚がいるから見て行きませんか?とお声をかけてくださり、メンバー一同、物見遊山で見物させて頂きます。家の敷地の中に池やカメがあり、びっくりするほど沢山のカエルの卵と何種類かのメダカを珍しく観察させて頂きました。帰ろうとすると、「もっと奥に魚がいるので、どうぞ」と言って頂き、更に奥へいくと、大きな水槽に大きな錦鯉が沢山いました。魚もすごかったけど、暖かいふれあいを寄せてくださったおじさんに良き思い出を頂き、感謝です。・・・すっかり電車の時間を忘れてしまい、慌てて駅に向かいます。
 無事、タイミング良く電車に乗れひと安心です。一駅乗ると「正丸駅」に戻り、 周回完了。達成のパンザイです。皆さん、最後まで苦しい顔も見せず、不快な言葉もなくゴールできました。素晴らしいの一言です。本当にお疲れ様でした。
 何事においても言えることですが、「できるか、できないか」で考えてしまうと、今まで経験したことのないことは、出来ない不安に傾きやすいと思います。そうすると、未経験のものは、「難しく、不安」になりがちで、行動しにくくなるわけです。
 人間は、色々な事を経験し吸収して自分を拡大していくことができる素晴らし能力を持っているので、自己成長においての新しい経験は、とても貴重なものになるのです。行動する前に湧き起こってくる考えや気持ちは、過去のマイナスな記憶からやってくるもの。やった事のないことでもいざ行動を起こしてみると、眠っていた力までも湧き起こり、自分を生かそうとする道にきちんと向かっていくものです。(無謀なチャレンジはしないでくださいね)未知の場面に遭遇した時こそ、まだ発揮した事のない能力が開花する瞬間になり、正に成長する瞬間になるのだと思います。だから、「やっただけで丸儲け」。当たり前のことですが、やる決意が出来ただけ、出来る事が増えていきます。大変(強ストレス)と感じたことも、回数を重ねていくうちに能力の開花が記憶され、だんだん辛くなく、やがて楽しくさえも感じるようになるのです。たった一度しかない人生に、新しい経験をどんどん取り入れて、生きる力を高めて行かれることをお勧めします。