西沢渓谷

西沢渓谷は秩父多摩甲斐国立公園内に位置し国内屈指の渓谷美を誇る景勝地です。「七ツ釜五段の滝」に代表される大小さまざまな美しい滝、初夏のシャクナゲや秋の紅葉も見事です。又、「森林浴の森100選」「水源の森100選」「新日本観光地100選」「日本の滝100選」にも選定されています。
今年、2度目の自然探索宿泊WSです。今年は、念願の山梨です。昨年ライフデザインのOB会でも使わせて頂きましたが、ここは秋の紅葉シーズンが大人気の場所です。毎度思う事ですが、アプローチが遠い時は、一泊すると十分に堪能できるなあ・・・と。今年は、秋の宿泊研修を代替えに行いましたが、PRが足らなかったのか参加人数が少なかったのですが、少ない時には少ないからこそできる選択肢があります(以後、少人数選択肢と略します)。

午前9時。思った以上に早い到着です。雀のオブジェの手すりを抜けると、西沢渓谷への入り口があります。距離はおよそ10Km、高低差は220m。
ところで、ここへ到着する間に早速、少人数選択肢@行きの車の中で心のウォーミングアップです。お互いに自己紹介や今回の宿泊の動機、目的を語ります。
そして、少人数選択肢Aミーティングをします。この時期は、沢山の観光客が訪れるので道も休憩ポイントもいっぱいであろう!と予測して、昼食を渓谷周回後、近くのお店で煮ぼうとうの昼食をとるというアイディアについて、検討して頂きます。全員一致で煮ほうとうに決定し、混まない内に周回することにします。

 紅葉は今少し早い感じです。観光ルートなので、設備や道は比較的整っていますので、足さえ丈夫であれば誰でも安心して来られます。最初の吊橋を渡ります。川と山のコラボレーションが広がり、美しく感じられるポイントです。

人ごみにもまれて?汗ダクになるクーミン。清々しい表情のなめちゃん。自分の感性に従うレモンちゃん。西沢渓谷の水の色は、美しいエメラルドグリーンで観る人の心をひきつけます。

 険しい渓谷に道を切り開くのは大変な作業だったでしょうと想像させるような場所もありますが、マナーを守って歩けば安全です。何ヵ所か大きな岩盤から落ちる滝があります。

間もなく、クライマックスの七ツ釜五段の滝です。これを見ると、ここまで着た甲斐を感じるくらいの見事に作られた自然の造形です。

まるで、彫刻等で穴を削ったかのように丸い大きな水たまりが流れているのですが、思わず泳ぎたくなる程の水の美しさです。

 下山道は、紅葉鑑賞です。下山後は、昼食時より少し遅れて煮ほうとうを食べに行きますが、これがまた人気のお店で待ち客がなかなか切れない感じです。昼食後、それでも少し早いので、ここで少人数選択肢Bフィールドリサーチ。 3時にホテルに行き、ホテルでワークを開始するのと、長野善光寺と同じ作りの甲斐善光寺を見に行くの選択をしていただきます。折角の山梨だから山梨を堪能したい!という意見にまとまり、甲府市に移動します。鳴き龍や回廊巡りを体験し、本日宿泊の春日井温泉へ到着です。すると、夕方6時までは温泉巡りツアーが無料であり、隣りの石和温泉も味わえるとか。そこで、少人数選択肢C。夕食まで、ワークをする?それとも自噴温泉を味わう?という選択にもれなく、折角来たのだから山梨を堪能したい・・・ということで。自噴の源泉かけ流し温泉はとても満足感のある温泉で、ご丁寧にホテルが送り迎えをしてくれました。
さて、夕食は豪華なバイキング。目玉は、タラバやズワイ蟹とローストビーフです。なめちゃんは、蟹が嫌いということでしたので、ダイナミックに美味しく食べる方法を伝授し、初挑戦をして頂きました。クーミンは、「バイキングは危険!」といってましたが、バイキングには何の危険もありません。
もちろん、夜は少人数選択肢Dのワークを心行くまで行いました。

大菩薩嶺
大菩薩嶺は、山梨県甲州市と北都留郡丹波山村に跨る、標高2,057mの山で、名称の由来は、源義光が後三年合戦の際に軍神の加護を願い「八幡大菩薩」と唱えたこと、また、観音菩薩が祀られていること、などのいわれがあるみたいです。中里介山の長編小説「大菩薩峠」は広く知られ、深田久弥「日本百名山」にも名を連ね秩父多摩甲斐国立公園です。 大菩薩の尾根(特に大菩薩峠〜雷岩)からは富士山をはじめ、南アルプス、乗鞍岳、八ヶ岳、奥秩父の山々などの展望は四季を通じて見事です。また、春から夏にかけては花の多さに驚きます。
 ここが有名な大菩薩峠です。山頂後、下山コースにここを通る予定で出発します。昨夜、雨が降り、次第に天気が回復との天気予報でしたので、ゆっくりと登り始めることにします。朝食をしっかりと食べたのでお腹もいっぱいなので、少人数選択肢Dをやります。お弁当を調達し山頂で昼食か、やや遅めのお昼を下山後食べるか・・・?全員一致で折角山梨へ来たのだからが理由に下山昼食となりました。

登山口出発は、10時です。紅葉はやや遅く、残りの紅葉を時折楽しむ程度です。

間もなく福ちゃん荘です。皇太子さまご夫妻が2002年にお泊りになられたとか・・・。岩風呂もあるそうで、遠方から来られる方には登山口に近いので便利かもしれませんが、とても静かでした。空は雨あがりの澄んだ空気で抜けるような秋晴れです。

 振り返ると富士山が裾野まで見え、雄大な景色を演出してくれます。しかし、富士山は何処から見ても貫禄のある山です。大菩薩嶺の麓には、大菩薩湖があります。

雷岩を通り過ぎて、10分くらいで大菩薩嶺の山頂ですが、ここは眺望がありません。記念撮影をして帰ります。殆どの人がここ雷岩で食事休憩を取られていましたが、私たちはここではおやつとお茶です。温かいココアとカフェオレで体と心の疲れを回復します。さあ、下山開始です。

雷岩からは、景色を堪能しながらゆっくりと下がります。大菩薩峠までの稜線も美しく、要所要所足を止めながら大菩薩の味わいを体に刻みこみます。

平日の山は、のんびりと周囲を気にしなく歩けます。時折、贅沢な貸し切り状態を味わいます。

大菩薩峠におかれた方向版です。展望の良い場所だということが分りますね。大菩薩峠からは、林道を歩いて行きます。

福ちゃん荘で登りの道と合流します。ここで、少人数選択肢Eをやります。昼食をどこで食べようか!? 町まで行く間に大菩薩の湯という名湯があるので、そこでお風呂に入ってから食事となると時間が遅くなります。温泉で食事という手もありますが、ここは、折角山梨へ来たのだから山梨を満喫、という皆さんの選択基準に則り、登山口にあった山小屋が何やら食事ができそうだったね、本格的カレール―の匂いがしたとか、きのこ汁の看板が出ていたという話になり、山小屋で昼食に決定します。登山口までのんびりと最後の行程を楽しみながら歩きます。

 登山口脇の長兵衛です。確か、今朝はきのこを取りに行って来ますとの看版が置いてありましたが・・・、やってました。今朝取り立てのきのこ汁かと思いきや、今年はキノコが不作で今日は空振りだったんだそうです。キノコ狩りも大変ですね。そこで貴重なキノコ汁を皆で頂きました。ナメちゃんは、「ここのカレーは手作りカレーか」と、いつもなら考えられない位の積極的な突っ込みです。ご主人は「もちろんだ」と自信満々。すかさず「辛いですか」と聴くと、「うちのカレーは、甘くて辛いです」と自信ありげに言うので、ここは折角の大菩薩ならではの予定外のカレーを食べてみることにしました。(余談:本当に手作りのココにしかない、彼にしか出せない風味のカレーであまりに印象的だったので、自宅に帰って早速オリジナルカレーを真似て作ってみましたが、家族にはあまりうけませんでした。あのカレーには、大菩薩ならではという別の要素があったのかもしれませんね。 )

水素イオン濃度がPh10.05という高アルカリ温泉という大菩薩の湯は、とても滑らかなお湯でびっくりです。疲れをしっかり癒し、岐路へつきます。帰りは、花園の珈楽庵で感想会です。
二日間の濃度の濃い、行動を主体とした宿泊研修は、主に今の私たちの環境で、このケースだからこそできる事を皆さんに選択決定して頂きながら進めさせていただきました。自主決定をすることが力を開花させ、新しい体験やスキルを自分に取り込むコツでもあります。また、楽しむ、充実感を味わうコツでもあります。今回の研修においては、その力を十分に練習し、発揮できたのではないかと思います。後は、それぞれがそれをリサーチし意識で感じることが大切です。
体験は、私たちの人生において最高の学習となります。体験を通しながら、自分を快適にするコツを見つけ出し、わがものとしていただくことがこのワークの目的です。皆さん、お疲れ様でした。