斉藤美姫の子どもを育てる心理学講座における考え
【理念】
心理学を活用して、自立した子どもを育成し、
人類と社会の発展に貢献する。
【ねらい】
心理学の有効性や有意義性を理解して頂き、
その活用方法などを学んで頂くことで、
母親(父親)の自立(精神の発達)を促進し、
子どもが育つ環境をサポートする。
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今まで学んだ心理学やカウンセリング事例、
子育て講演の反響などから、
心理学は、子育ての本質的問題を解決するのに役立たせることができる、
との思いを高めてきました。
多くの方々に心理学を活用して快適な人生づくりに役立てて頂くことを願い、
その理由と主旨を述べさせていただきます。
私は、子育ての本質的な問題解決に至るものを模索してきました。
それは、私自身の生き難さや子育ての悩みの解決でもあり、
それらは生きている限り決して逃げることのできない人生における問題ですので、
時間がかかっても真剣にこの問題解決に取り組みたいと思ったからです。
教科書的ですぐにでも快適になれそうな方法論や行動の仕方を教えて頂く場は沢山ありますが、
実際にはそれが出来るようになる人は少ないであろうと感じています。
それは、教えられる多くは指示されるモデルであり、
それ事態は素晴らしいプラスの快適さを持っているので、
しばらくは、とてもいい話が聞けたような満足感などが起ると思いますが、
多くの人はやり方が分らなくて悩んでいるのではなく、
やれる以前の所で悩んでいることが多いのです。
それどころか、教えてもらったようにできないという理想と現実のギャップから、
防衛を強めるか落胆するかに至りやすく、
問題解決からは遠のいてしまう危険性も考えられます。
よって、モデルを学習する前の、
『指示されるモデル』をやれるようになるため」の根本的な問題解決の必要性があるのです。
根本問題として、
親自身の欲求の不満や不安の解決を子どもに託す方法に問題の原因があるととらえています。
その根本問題を解決するには、
親自身のさらなる心の成長が目標になります。
そのためには、親の『自己の確立』が必要です。
そして、自己の確立を作る力が『自分を見つめる力』です。
心理学は、自分を見つめる力を高める有効的な道具になります。
親の心が成長すれば、
子どもも自然と伸びやかに育っていきます。
自立した親は子どもの要求と自分の欲求の違いが分り、
自分の欲求不満を子どもで解消しようとはせず、
子どもの要求を大切なメッセージとして耳を傾けることが出来るようになります。
さらに親自身が、自立した人間モデルとして対応でき、
そのお手本にもなれるのです。
このように尊重され育った子どもは、
自分自身の存在に安心感を持つことができ、
同時に、他者に対しても相手を尊重した関わり方ができるようになるのです。
親は子どもの成長しやすい環境をつくってあげればいいのですが、
自己の確立が未熟な親は、
自分満足のための環境を作ることに一生懸命にならざるを得なくなります。
それは、親の心中心であり、
子どもの成長段階に見合わない高すぎる要求であることが多く、
子どもの成長しにくい環境を、
無意識にしかも懸命に作ってしまうことになるわけです。
その結果、
子どもは親の要求に応えようとする分、
自分自身の欲求にエネルギーがかけられず、
結局は親の高い欲求に応えることもできず、
親子共々何度でも、何年でも苦しみ続けてしまいます。
悲鳴を上げる程悪い事態になり追い込まれた時に、
本質的な問題に目を向けるチャンスはやってきますが、
最悪の事態になっても親自身が自分に目を向けられない場合は、
問題を子どもや周りの大人たちに責任転嫁し続けながら、
不幸を拡大していくケースも沢山見られます。
(自力で気づかれることは難しく、
多くはなんらかのサポートの手によってようやく気づかれることが多いようです)
私は、
人間のもつ根本的な悩みの解決方法として有効的なものは『心の成長』ととらえ、
子育ては、
真の問題解決のチャンスであると考えています。
カウンセリングでも親御さんのカウンセリングを行うことで、
子どもさんの問題が次第に喪失していく事例を何件も経験してきました。
親が自分の課題(満たされない欲求)に気づき、
子どもに自分の課題を転嫁せず、自分で解決していく力を育てること、
「親は子どもと一緒に成長してこそ、子育てなのだ」
ということを伝えていきたいと思っています。
「完璧でないことを認め、
出来ない日があってもいい、
焦らず、自分なりのベスト(心地の良い所で)で、
時には一緒に泣き、笑いしながら」
それには先ず、
自分の心が見えるようになる必要があること、
つまり「自分を見つめる力」を育てること、
それが、すべての出発点になると思い、
そこに視点がおけるような子育て講座を行いたいと思っております。
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